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「よく生きる」

自称辣腕経営者が人間や社会について淡々と語ります。代官山と港区海岸のタワマンに住んでいます。京大法学部在学中には有名予備校で講師をしていたので、外国語や教育について特に関心があります。

人の気持ちなどわからない

「ちきりん(伊賀泰代)さんはエリートだから一般の人の気持ちがわからない」という言説を耳にしました。

この「恵まれてる人は恵まれていない人の気持ちがわからない」という意見はポピュリズムを正当化するような文脈でしばしば使われます。

これに関して私は、あっさりと「そうかもしれないけど仕方ないよね」と居直っています。

ホモサピエンスという動物(我々)の際立った特徴は「社会性」、「共生」、「想像力」です。

たしかに人間は言語により「現在の自分とは違ったかもしれない自分」を想起できます。

自分は恵まれていても恵まれていない人間をおもんぱかれるのはホモサピエンスの一大特徴でしょう。

しかし、残念ながらそのホモサピエンスの想像力というのもやはり絶対的な限界があります。

我々にそこまで高い共感能力や想像力が先天的に備っているとしたら、戦争や南北問題、日本の格差問題などはなぜ起きるのでしょうか?

教えて下さい。

「共生」、「社会性」(=他者と共に生きる)と言いながら、やはり一番大切なのは「自分」なのです。

おいしいワインや大トロに舌鼓を打つお金があれば、どれだけの貧困層が救えるでしょうか?

それが頭でわかっていても何もしないのが我々ホモサピエンスです。

熊本地震で資産の1%を募金した人間を私は一人も知りません。

結局のところ、我々の想像力や共感能力は極めて不十分であり、「自分が一番可愛い」のが我々ホモサピエンスです。

ですから「人の気持ちがわからない」のは当たり前であり大前提です。

「わからないけどがんばってわかろうとしよう」程度で十分なのです。

「あの人は恵まれているから恵まれていない人の気持ちがわからない」なんて最初から大前提を間違えているアホな意見にしか思いません。